大判例

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東京高等裁判所 昭和28年(う)39号 判決

仍つて本件記録を精査するに、原審第二回公判調書及び同第三回公判調書の各記載を検討するに、孰れも昭和二六年六月一九日附の調製であり、各調書冒頭には孰れも昭和二六年六月一九日公判を開廷した旨の記載あること明白である。而して右第二回公判調書によれば、「裁判長は次回公判期日を来る六月二六日午前一〇時と指定告知した」旨の記載があるのであるが、前記の如く第三回公判調書の記載によれば、第三回公判は昭和二六年六月一九日開廷せられて居り、同年六月二六日に開廷せられた形跡の見るべきものは毫も存しない。而も亦前記両調書の孰れの記載にも明らかな誤記と認めらるべきものいささかも存しない。云う迄もなく、公判期日における訴訟手続で公判調書に記載されたものは、公判調書のみによつてこれを証明することができること刑事訴訟法第五二条に明定するところの如くであるから、第二回の公判調書及び第三回公判調書に各記載された事項は孰れも存在したこととなる筋合である。然るに両者は全然相容れない訴訟手続がなされていること其の記載に徴し明白である。果して然らば、原審第二、第三回公判手続は、何れを是とし何れを非とするか判定することを得ず、前後矛盾し、公判連続を欠く違法あるものと謂うべく、而も此の違法は判決に影響を及ぼすこと明らかであるから、此の点の論旨はその理由があり、原判決は到底破棄を免れない。

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